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自分史

自伝、自叙伝とは成功した個人の生涯を事業・事績を中心にまとめたもので、社会にとって記録の一つであり、読み手にとっては物語として、または〝人生の参考〟として価値を持ちます。
一方、「自分史」といわれるものは平凡に暮らしてきた人間が自分自身の生涯あるいは半生の出来事を綴ったもので、社会的には生活文化や世相を伝えるものとして、特に戦災や震災など大きな出来事があった時代のものは記録および教訓といった意味を持ちます。
それでは読み手、書き手である本人にとってはどのような意味と価値があるのでしょうか。
自分史の読み手といえば、家族や親戚、知人などで〝思い〟を共有することが一般的でしたが、最近では人事採用で学生に自分史の提出を求めたり、web上で自分史を共有して仲間づくりを行うなど、読み手やその目的が多用化しています。
また、書き手にとっては「自分が生きてきた歴史とその時代を記録に残したい」という欲求を根底とするものの、生涯学習をはじめ自己分析、意識改革にも活用するようになってきました。これは、自分史づくりには作成行為を愉しみ、自分を客観的に観ることでより深く自分を知ることができ、自分の役割を自覚させてくれるといった波及効果があることが知られてきたためです。

その他、本人以外に遺族が故人を偲ぶために製作したり、家族が父親から聴き取りしたものを自分史としてまとめてプレゼントすることも行われているようです。